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草の根通信Vol.55 国際草の根交流センター

能登大会特集:ボランティアの感想

2007年に開催された第17回日米草の根交流サミット能登大会を成功に導いた縁の下の力持ちは、市民ボランティアの皆さんでした。
海外からのホームステイ受け入れや郷土文化の紹介といった交流を通して、ボランティアの皆さんはどのようなことを感じたのでしょうか。能登大会特集、今回は大会を陰で支えたボランティアの皆さんの声をご紹介致します。

胸が熱くなった「最高のおもてなし」
左(着物)が北島稔子さん その方が滞在した家では、ホストファミリーはご飯と味噌汁くらいしか食べないのに、ゲストである自分たちには食べきれないほどの料理を用意してくれたというのです。
また、言葉はあまり通じなかったけれども、本当に親切に接してくれて感激した、とおっしゃっていました。
そのホストファミリーは、海外からやってきたゲストを迎え入れ、できる限りの最高のおもてなしを、と考えたに違いありません。そのアメリカ人の方は、母国へ帰ってから故郷の食べ物や郷土品をホストファミリーに贈りたい、ともおっしゃっていました。
私は、草の根交流とはまさにこうしたことなのではないのだろうか?と思います。能登のみなさんの「最高のおもてなし」により、多くの参加者の心に感動と忘れられない思い出を刻んだことでしょう。最後のパーティーでは、涙のお別れが交わされるなか、言葉を伝える私たち通訳スタッフも、思わず胸が熱くなりました。
言葉の壁を超えて、心と心が通いあった瞬間に同席できたことを、本当に嬉しく思います。私は、次世代を担う異文化交流に携わる人間として、これからも、心と心のつながりのお手伝いをしていきたいと強く思っています。
北島稔子さん ー志賀町分科会ー
米国ワシントン州シアトルへ3年間留学していた経験を生かしたいと思い、通訳ボランティアスタッフとして参加しました。日本と米国、両国の文化に対して知識や経験がある私たち通訳ボランティアは、両国の架け橋となるため充実した日々を過ごしました。
ボランティアの思い出は色々ありますが、あるアメリカ人の方のお話しは特に印象深く残っています。

郷土料理を一緒に 前多ゆき子さん-宝達志水町-
私は通訳ボランティアとして、2日目の宝達志水町内のプログラムに参加しました。色々なプログラムの中で一番印象に残ったのは、所子原集落で郷土料理のお昼を一緒に食べたことです。
ときどき聞き取れない言葉があっても、お互いの表情で気持ちが通じ合い、本当に素朴な草の根交流を楽しめたことが、何よりも嬉しかったです。
よほど感激をしたのか、アメリカからの参加者の方が、みんなの前でダンスを披露してくれたことも楽しい体験でした。
ささやかな出来事ですが、温かな気持ちで過ごしたひとときでした。
英会話を活かす良い機会でした 田島義久さん-田鶴浜分科会-
アメリカからのゲストと接することは、生の英会話を聞き、また普段から勉強していた英会話を活かす良い機会になりました。
剣道・弓道、学校給食など様々な体験を通して、私たちが普段生活している「素」の日本文化を楽しんでもらえたのではないかと思います。
私にとっても、地元に住んでいてもなかなか出来ない経験ができました。
草の根交流サミットは、ゲストと地元住民の双方にとって貴重な体験が出来る素晴らしい企画ではないかと思います。


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